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元オセロ松嶋《牛乳有害説》幼稚園に強要!幼子が根拠なく傷つかないことを祈る

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根拠の乏しい「牛乳有害説」

 元オセロの松嶋尚美が7月7日放送の「中居正広のミになる図書館」で「子供に牛乳を飲ませない」子育てをしていると発言したことが話題になっている。

『牛乳を飲むことによって体内のカルシウムが尿と一緒に排出されてしまう』

『牛乳を飲んだ方が骨粗しょう症にかかりやすい』ということらしい。

 

初めて聞いた話だったが、この説は以前からあったようだ。

 

2005年に外科医の新谷弘実氏が書いた「病気にならない生き方」(サンマーク出版)という本のなかに、

牛乳が体内のカルシウム量を減らすこと、骨粗しょう症の原因になるということが指摘されており、話題になったとのこと。

 

また2014年にスウェーデン人を対象とした調査で

牛乳を一日に3杯以上飲む人は1杯以下の人と比べて寿命が短く、女性では骨折が増えたという結果が出たということで、FacebookなどのSNSで大いに拡散された。

 

しかし新谷氏の説は既に多くの研究者によって否定されているし、

スウェーデンの件は調査対象でない民族については結果が当てはまらない可能性があるとされている。

また毎日飲む人でも調査基準である「3杯以上」は飲まないだろうという意見もある。

 

さらにこの論文の冒頭には

骨粗しょう症を患う人が、骨折を予防するために牛乳の摂取量を増やしたが骨折した」可能性があることなどが示唆されており、

結果をそのまま受け取るには問題がありそうだ。

 

いずれにせよ「牛乳有害説」は信じるには根拠が乏しいと言わざるを得ない。

牛乳が体に良いことを証明する研究の数は、その危険性を指摘した研究数よりはるかに多いのだ。

 

番組の中では大竹医師がバッサリ否定していた。

体内のカルシウムまで一緒に排出するということではなく

「たくさん取りすぎたら尿と一緒に出る」というだけ。

骨粗しょう症についても「欧米人がなりやすいだけで牛乳が原因というわけではない」。

 

 

 

子供の視点を無視しないで

 しかも松島の場合これが「人づてに聞いた話」というから驚く。

大切な子育ての、

しかも一般的には栄養価が高いといわれている牛乳を排除するという重大な決定を、

「人づてに聞いた」という根拠の薄い話でしてしまうのか。

 

では生クリームは?チーズは?

ヨーグルトは?バニラアイスは?ファミレスのパフェやホットケーキは?

この子はアレルギーでもないのに誕生日ケーキも食べられないのだろうか?

それともまさか、牛乳はダメだけど生クリームは良いのだろうか?

 

私が個人的に気になったのは、

子供が幼稚園の給食のコーンフレークまで一人だけ

牛乳ではなく麦茶で食べさせられていること。

 

子供はコーンフレークが嫌いだという。

そりゃそうだ、麦茶じゃ合わない。あまりにかわいそうだと思った。

 

そして、この年代の子供というのは

異質なものを排除したがる傾向があることを忘れてはならない。

 

それはもちろん大人がちゃんと見て教育すべきことではあるが、

コーンフレークに一人だけ麦茶をかけている子がいたら、

からかいや下手をすればいじめの対象になる可能性があるのではないか。

 

アレルギーで食べられないならやむを得ないが、

そうでもないのに自分だけ他の子と違うものを強要される。

本人はどうしてなのか理解できないだろう。

 

何もかも周りと一緒にした方がいいという意味ではない。

もちろん子育ては独自でやればいいし、個性があるのはいいことだろう。

しかしこれは給食の場である。特に個性を発揮する場所ではない。

 

親の身勝手な思い込みにより

多感な時期に他の子と違うものを食べさせられる幼い子のことを思うと本当に気の毒だ。

 

松嶋さんも子育てに一生懸命で

子供のために良かれと思ってやったことだったのだろう。

だが、もう少し考えて行動すべきだったように思う。

 

また、この発言により牛乳有害説が広まり、

酪農家の方々に悪影響を与える可能性もゼロではない。

芸能人がテレビで発言することの影響力も考慮すべきだったかもしれない。

 

何事も適量!見直したい牛乳の栄養価

 牛乳の栄養価が高いのは良く知られた話。

カルシウムだけでなく、たんぱく質・脂質・炭水化物・ミネラル・ビタミンがバランス良く含まれている。

近年の研究では免疫系や内分泌系、循環器系などに作用し、病気を予防する効果もわかってきているらしい。

少ないカロリーで効率よく栄養を取れるので、ダイエット中にも最適だという。

 

極端に取りすぎたり一切排除するのではなく、

何事も適量で健康を維持していきたいものだ。